エコウォーク

第17回 2012年8月
住まいの都市回帰の流れとコンパクトな都市型戸建ての魅力

都市型新築戸建て分譲に関するお問い合わせを編集部を通じていただきました。都市型戸建て住宅とマンションの人気はどちらがあるのかというご質問です。  これは、マンションよりむしろ一戸建ての人気のほうが顕著になっています。少し前までは、都市部はマンション、一戸建ては郊外のものとして捉えられていました。現在は、都市部の便利の良いところに、小さくとも一戸建ての家を持ちたいということから、都市型一戸建ての人気が非常に強くなっています。3、40年前までは、一戸建ての住宅というと、宅地は50坪あるのが常識だと言われていましたが、最近は20坪から25坪くらいでも、十分満足できる方々が増えてきています。それは、人々が住まいにコンパクトさを求めるようになってきたということがあります。また、地価も高いままなので、宅地がどんどん小さくなり、最近は20坪台から30坪以下の住宅がいわゆる都市型戸建てという形で、供給されるようになってきました。最近では10坪あまりの小さな敷地で建築家がつくる家というのも流行しています。 戸建てであれば小さな家でも、徐々に自分の夢を膨らませていく醍醐味を味わうことができます。自分の家の屋根に太陽光発電のバネルを乗せる工夫など、自分の家であれば可能です。イギリス人が家に思いを託すように、コンパクトな戸建てで夢を実現してみてはいかがでしょうか。

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第16回 2012年4月
ライフスタイルが仕事を変える成熟した都市での新しい生き方

今のカフェブームは、都市での暮らし方、働き方が変わりつつあるところに要因があると思います。新しくカフェ (あるいは自分のお店)をやりたい人達は、住まいも仕事も子育ても一緒にしていく、地域密着型のライフスタイルを手に入れようとしたのではないでしょうか。歴史的に、ワークスタイルが、ライフスタイルを決めてきました。日本の戦後では 郊外の庭付き一戸建に住み、ご主人が通勤するという暮らしが続きました。21世紀は、人々はもう一度都市へ戻り、暮らすようになるのではないでしょうか。その時には、サラリーマン的暮らしから、都市に住まい暮らすためのワークスタイルに変わる。これがたぶんカフェブームの基底にあるのではないかと思います。ライフスタイルを大切にするなら、ワークスタイルも変えざるを得ません。田舎暮らしで、無農薬野菜を育てる。そんなやり方もある。また、都市の緩やかなネットワークの中で家族を持ち、子どもを育ててゆく生き方もある。そういう視点から見ていくと、古い街並み、地域文化に価値がある、という価値観になってくる。物件の貸し手にとってもヨーロッパ的な都市の成熟化の観点から考えることが重要になってくるでしょう。

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第15回 2012年2月
職場でもなくて住まいでもない第三の「居場所」を提供しては

大家さんの悩みにはリフォームのことがあります。老朽化した物件は借り手がなく賃料も下がる、しかしリフォームする資金もないので困っている方は多いと思います。ひとつの手として、たとえば吉祥寺のような魅力ある街であれば、住まいとしてではなく魅力ある「居場所」を提供するというアイデアがあります。それは職場でもなく、自宅でもない第三の場所です。私は「居場所」といっていますが、スターバックスがそのコンセプトにしている「サードプレイス」ということばもあります。今、人々は住居や職場以外の居心地のいい「居場所」を求めています。若者だけではなく、お年寄りが病院の待合室に集まってくるのも病気というだけではなくそうした「居場所」を求めているという面もあるのではないでしょうか。そこでもてあましている物件をNPOなどのコミュニティの場や、ギャラリー、改装が自由で趣向をこらせるカフェなどの店舗として貸し出したらいかがでしょうか。住居として新しくするのではなく 「居場所」としてちょっと付加価値をつけてみる。吉祥寺という街の雰囲気はそうした「居場所」を生かせるものだと思います。スペースを借りる方は大もうけをしてやろうということではなく、自己実現のために借りるのです。家主さんが「居場所」を提供するためには地域の方々の活動を知ることです。NPOや役所、ご老人など様々な方に話を聞いて、「居場所」を作るのに、ご自分の物件がどう活用できるのか考えてみてください。そして素敵な「居場所」をつくり、街を素敵にしてみませんか。

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第14回 2011年11月
「創エネ」は大事ですが「省エネ」も忘れずに

3.11の震災により、都心でも液状化現象があ ちこちにみられました。大雨で浸水の可能性のある地域、地すべりの地域も、この異常気象で気になります。そういった災害にあう可能性のある地域がわかる「ハザードマップ(注1)」というものがあります。これは各災害の恐れがある地域が色分けされているものです。各自治体やホームページで、ご自分が気になる地域を確認いただけたらと思います。震災での原発事故で、節電が叫ばれ、代替エネルギーに注目が集まるようになりました。この動きは進んでいくのでしょうが、忘れてはいけないのが、我々が生涯暮らしていく家の性能です。光熱費に対する効率を高めていくことは重要。エネルギーを作り出す「創エネ」も大事ですが、「省エネ」、つまり少ないエネルギーで快適な暮らしができる。実はこれも大切なのです。 暮らしの省エネを実現するには、大きくいうと2つの要素があります。ひとつには「小さい家を作る(コンパクトハウス)」。もうひとつは「歩いて暮らせる街を作る(コンパクトシティ)」。これからのエネルギー効率のいい暮らし方というのは、「コンパクトシティのコンパクトハウスに住む」ということになります。コンパクトに暮らすということは、リビングや寝室など間仕切りして暮らすのではなく、ワンルーム的に暮らすということ。必要に応じ引き戸で仕切って寝室にする。そうなると、すぐに暖かくなったり、冷えたりするエネルギー効率のいい家になるのです。これらのことはこれからの暮らし方の指標となるでしょう。

mr partner No.275掲載(2011年11月)

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第13回 2011年9月
被災地で見られる仮設住宅と時代の変化

仮設住宅といえば、一般的にはプレハブの物置みたいなイメージがあるかもしれません。しかし、東日本大震災に対応した仮設住宅は、地元産の木材を使う地元の工務店により建てられた、バラエティに富んだものが多く見受けられます。中にはデザインや構造に優れたものや、後に老人ホームにする予定のものもあるようです。仮設住宅は基本、撤去がスムーズ、基礎が作りやすいという点から木の杭を使用。しかし、構造的には数年間は全然問題ない耐久力で、特に平屋の場合は全く問題ありません。このように、仮設住宅においても、中央集権的な仕組みから地方分権的との流れが出てきています。今はインターネットでどこにいても、情報が設計や建築法まで、簡単に手に入るようになりました。そういったソフト面をベースに、建築材料などハード面は地元でまかなって施工するのです。また、時代とともに大きく変わったのが家族の在り方。夫婦と子供2人という標準家族の面影はなく、1人や2人で住むのは当たり前、住まいをハブからシェアする時代にもなりつつあります。従来の標準家族向けの2DKの仮設住宅を1家族に1軒用意するという原則は時代錯誤かもしれません。被災地では、仮設住宅が余りつつあるにもかかわらず、仮設住宅に移らず避難所に止まるお年寄りがたくさんいらっしゃいます。生活の質を考えると一軒一軒仮設住宅を建てるよりも、グループホ ームを建てた方がいいかもしれません。もっと大きな視点で、街づくりや生活全体を考えた住宅の在り方が求められているのです。

mr partner No.274掲載(2011年9月)

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第12回 2011年7月
マンションの購入前に考えておきたいこと

新築マンションを買うか、中古マンションを買うか……。住宅購入の第一の関門と言える選択ではないでしょうか。どちらがオススメなのかは、もちろん一概には言えません。しかし、家を買う上で、一度中古物件を見 てみると、色々な体験ができると思います。中古物件というのは、図面だけではなく実物が立っていますから、窓からの景色を見たり、そのマンションの1階の玄関から外に出て、近隣の雰囲気がどんな具合になるかなどが分かり、どんな生活が待っているのか簡単に想像できます。逆に新築分譲マンションだと、モデルルーム見ることができるのみなので、暮らしのまわりの部分というのが想像し難いということがあります。中古マンションを見るにあたっては、築5~6年のものが、一つの狙い目とも言えるかもしれません。リーマンショックの頃のものだと、若干面積を絞ったものが多いこともあり、同じ3LDKでも、6年くらい前の物件の方が広さに余裕があるものが多いと思います。また、マンション選びをするときにもう一つ大切なことは、建物を気にするだけでなく、建っている場所です。「マンションは管理を買いましょう」と、私自身よくいうのですが、これは、管理会社のことではなく、「マンションに住んでいる人」のこと。この先、20~30年先、入居している人たちの年齢構成や収入形態も変わったとき、このマンションの管理はどうなっていくのかを想像してみる。そうすることで、生涯住み続ける、あるいは後に売却するのかという選択肢も変わってくるはず。なかなか難しいかもしれませんが、一度想像してみるということがとても大切ではないでしょうか。

mr partner No.273掲載(2011年7月)

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第11回 2011年5月
買い求めやすくなった中古住宅 購入・引っ越しの計画は慎重に

私が初めてマンションを購入した30数年前には、築3年程度のものでも、中古というだけでローンを組ませてもらえませんでした。当時は、住宅を軸に高度成長を目指そうという流れで、新築ばかりが注目されていました。アメリカやヨーロッパなどを見てみると、住宅市場は7〜8割くらいが中古住宅ではないかというほど、新築住宅を買うということは稀なようです。しかし、ごく最近の日本でも、中古のマンション購入にリノベーション資金も踏まえて、銀行がお金を貸してくれるケースが増えてきています。特に若い世代の中で「中古住宅を購入して、自分でリフォームをしたい」という声が高まっており、将来的には、中古住宅主体になっていくのではないかという見込みがあります。中古住宅の価値が見直されることで、よりローンを組みやすくなってきた訳です。そうなってくると「今住んでいる住宅を売って、それを元手に、より良い中古住宅を買おう」と考える方も増えてくると考えられます。この場合で、以前からも言われているのが、中古物件購入のタイミングに注意が必要だということ。「自宅が売れたので退去しなくてはならない、でも新たに買った物件は、リフォーム中で住めない」といった具合に、タイミングが狂うと、家財の置き場所やリフォーム期間中の滞在先、その際の通勤や子どもの学校など、様々な問題が発生してくるのです。買いやすく、自由度もある中古物件ですが、売却・購入のどちらも、手間のかかる作業。これから主流になる中古の住宅市場で有意義に住み替えを行うために、よくシミュレーションした購入計画が大切になってきます。

mr partner No.272掲載(2011年5月)

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第10回 2011年4月
定年前にもう一度考えたい 住宅の「ダウンサイジング」

最近、「ダウンサイジング」について質問をいただくことが多くなってきました。「ダウンサイジング」を簡単に説明すると、大きな家から小さな家に住居をリフォーム、もしくはそうした家に住み替えを行うことです。首都圏のマンションなどで例を挙げると、例えば、家族で5LDKの一戸建に住んでいた方が、お子さんの独立に合わせて、売却し、2LDKのマンションに住み替えるようなことをいいます。家族の規模が小さくなったのを機に、メンテナンスが大変な大きな家ではなく、夫婦二人だけの生活にちょうど良い住まいを選ぶという、シンプルな住まい方のスタイルです。老後の生活に備え、駅や商店街に近い立地の便利な場所や、逆に通勤時間にとらわれない田舎暮らしなど、今後の生活基盤を見つめ直すきっかけとしても、注目されるようになってきました。しかし、昨今の不況のせいもあって、この「ダウンサイジング」の適齢期の見極めがとても難しくなりました。というのも、雇用の不安や晩婚化などの影響もあって、以前よりもお子さんとの同居年数が長くなる傾向があるようです。お子さんが、就職ではなくてご結婚されるまで実家で過ごすようなケースでは、ダウンサイジングをする際には、旦那様が定年を迎えられている、ということも。すでに定収入がなくなり、健康状態にも気を使わなくてはいけない年齢にさしかかると、なかなか、リフォームや引っ越しという気になれなくなるもの。例えば、働き盛りで将来も見え始めた50代くらいに、思い切って、住まいについて再考してみるのもよいと思います。

mr partner No.271掲載(2011年4月)

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第9回 2011年2月
今、ローンを組んで家を持つ 将来を見据えた住まい選び

住まいの選び方として、私たちがまず考えるのは、「買うか、借りるか」ではないでしょうか。同じマンションに暮らすといっても、部屋を買ってローンを払うのか、借り手家賃を払うのは、一見同じように思えて、大きな違いがあるものです。たとえ、月々同じ料金を払うとしても、購入した物件は、ローンを返し終われば、真に自分のものとなります。逆に、賃貸物件は、いつまでたっても何も残りません。老後の暮らしを考えたとき、自分の持ち家というのは暮らしの基盤として非常に心強いものです。「住宅は」目減りするから、といって躊躇する人も少なくありません。確かに、自宅の価値が目減りすると悔しいものですが、長年その家に住んでいたということは、単なる財産の増減以上の価値があるのではないでしょうか。近年では、雇用不安や、ライフスタイルの変化によって、購入できる資金力があったとしても、この先の事を考えて賃貸で暮らす、という人も少なくありません。最近では、賃貸住宅のリフォームも頻繁に行われ、素敵な賃貸住宅も多くなりました。分譲マンションの売れ行きも頭打ち傾向があり、快適に快適に暮らしながら、じっくり将来のための家を選べる時代になったといえるでしょう。自分たちの暮らしが、何を前提にして成り立っているかを考えながら、購入の是非を考えて、購入の機会を見極めることが大事ではないでしょうか。

mr partner No.269掲載(2011年2月)

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第8回 2010年12月
中古物件購入に欠かせない リフォームとローンの関係

中古物件を購入する際、住宅ローンと同時にリフォームにもローンを組む事が考えられます。まず、住宅ローンはどこまで借りられるのか、銀行の審査によって決定します。場合によっては審査に通らないという場合もあるので、購入前に事前審査をすることをお勧めします。またリフォームローンは返済期間が短く利率も高いなど、一般の住宅ローンに比べて条件が厳しいです。リフォームローンを考えると、既にリフォーム済みの物件を買った方がお得なんじゃないか? と思われるかもしれませんよね。最近では、リフォーム部門を持つ不動産業者が、リフォーム金額を購入金額に含めて販売する中古物件なんかも出ています。この場合、お客様がしたいようにリフォームができるため、資金面でも生活面でもメリットが高いので、中古住宅を購入される際は検討された方がいいでしょう。また、住宅ローンを検討する際は、現在の状況だけでなく、将来的に離職や離婚などのリスクを考える事も重要になってきています。夫婦でローンを組んで連帯保証人になった場合、離婚とリストラが重なった結果、元・パートナーが住む家に対し、お金を出さなくてはならなくなるというトラブルも増えています。ローンを組む際は、まず適切な住宅ローンが利用できるかを考える事が大事。その次に、現在の経済基盤そのものが崩壊するリスクも、よく考える必要があるでしょう。

mr partner No.267掲載(2010年12月)

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第7回 2010年10月
日本家屋の知恵に学ぶ 高齢者の住宅リフォーム

最近、高齢者の方のマンションリフォームの相談を良く耳にするようになってきました。とくに、高齢の方がリフォームというと、どうしても「バリアフリー」という言葉がついて回るものです。1センチ前後のちょっとした高さは危ないから、解消しましょうというものです。ここで誤解していただきたくないのが、これは住宅を真っ平にしようというものではないということです。たとえば、日本の古い住宅には、和室と板の間に30センチほどの段差をつけているものがあります。最近では、居酒屋さんに入るときに靴を脱いで上がる場所のようなつくりです。これは一見、高いですし危ないような気がするかもしれません。しかし、実は和室で座った後、高齢者の方が立ち上がるのに、この30センチの段差が非常に便利な高さなんです。また、和室と板の間にいる人の目線も近くなり空間づくりとしても気が利いています。高齢者のバリアフリーでは、単に段差をなくすのではなく、認識しにくい数センチの段差を認識しやすくすることが目的。あえて段差を大きくするという観点から言えば、30センチ程度の段差は問題ありません。たとえば、重い荷物を背負うときや、お孫さんのオムツ替えを和室で行った時、真っ平らな床よりも、「小上がり」があると非常に便利なもの。新しい技術の中で忘れられがちな、日本家屋の知恵を探ってみるのも、これからのリフォームの大きなヒントになるのではないでしょうか。

mr partner No.265掲載(2010年10月)

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第6回 2010年8月
マンションにおけるエコポイント・リフォーム

家電のエコポイントは、最寄りの家電量販店でみなさんもよくご存知だと思います。でも、今年3月から導入された住宅のエコポイントに関しては、まだ使い方が分からないという声を耳にすることがあります。まず、住宅のエコポイントというのは、「家の断熱性を高めることで、冷暖房効率を上げよう」ということです。つまり、熱の流出を止めることで暖房の効きを良くし、熱の侵入を押さえて冷房を効率的につかうことができるのです。床や壁に断熱材を敷くことでもエコポイントがつきますが、一番のポイントは窓の断熱性を上げることではないでしょうか。窓は、家の中で最も熱の流入出が高い箇所として知られ、今回の政策では、エコポイントのついたガラスへの交換や、内側に窓をつけて二重窓にすること、そして、サッシ自体を交換することができるのです。一戸建てにお住まいの方は、これらの窓の交換は容易にできますが、マンションになると話は違います。マンションでは、窓や外壁は「共用部分」とみなされ、窓やサッシの交換は管理組合からの許可が必要になるためです。それが煩わしいなら、内窓をつけて二重窓にすることには、マンションの場合は制限がありません。施工業者の中には、エコポイント申請の仕方に馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。施工をする前にご自身でよく調べて、後悔しないリフォームをすることが大切です。

mr partner No.263掲載(2010年8月)

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第5回 2010年1月
リフォームも一つの選択肢 新しさよりも立地で選ぶ住まい

この不況の中、住宅の価格も落ちてきたところで、いざ、マンションを購入しようと考えられている方も多いのではないでしょうか。実は現在、若い人の間では、設備の行き届いた新築住宅よりも、安い中古住宅のほうが注目されています。新築マンションの価格が高騰したこともありますが、古い物件を好きなようにリノベーションして、自分らしい暮らしを作ることが、素敵なことだという考え方が広まってきました。リフォーム技術の向上や、ネットの普及によって施工会社の検索も容易になり、古い物件に手を入れることへの敷居が低くなっているのです。一昔前は、築30年の物件は敬遠されがちでしたが、その考え方を改める時期がきています。新しい設備はリフォームで手に入れることができますが、一度購入してしまえば、立地を変えることはできません。最近では、駅や素敵な街の近くといった物件は、多少見栄えが悪くても、なかなか価格が落ちないという傾向があります。「マンションは、家のみにあらず。暮らしの器」。家と街があってこそ暮らしが広がります。もし、特別な立地の物件が見つかったなら、見てくれにとらわれず、リフォームなどの選択肢も検討されてみてはいかがでしょうか。

mr partner No.256掲載(2010年1月)

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第4回 2009年12月
注目が集まる中古マンション 良い物件選びのポイントは?

民主党政権が誕生し、リフォーム事業への支援が取沙汰されている昨今ですが、世界的な不況や環境への意識の変化もあり、ようやく日本も、新築住宅だけでなく、中古住宅という話題も語られる時代が来ましたね。中古マンションを買う時には、まずは管理費がきちんと継続的に払う入居者が居るかチェックしたいものです。「マンションは管理を買え」と私たちは言いますが、集合住宅に住む訳ですから、空き部屋や不払いなどが多いとキチンとした管理が行き届きません。そのためには、人気のエリア、中でも特に立地の良いマンションを選んでいく必要があります。立地の良さには、人によってコンビニや学校などの近くなどがあると思いますが、トータルで言うとやはり、駅が近く、近隣に雑誌で紹介されるような素敵な街があることが一番です。ただ、現在の段階で人気がないエリアでも、再開発で注目されるということもあります。たとえば、一昔前の恵比寿は目黒に比べて、あまり人気がありませんでしたが、恵比寿ガーデンプレイスができ、おしゃれなレストランも増え、魅力的な街へ変わりました。このように、10年先を見据えて立地を考えることも大事だと思います。

mr partner No.255掲載(2009年12月)

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第3回 2009年9月
住宅ローン減税の意外な落とし穴をご存知ですか?

改正によって、今年4月から、いわゆる「住宅ローン減税」が始まりました。これによって最高で500万円の控除が受けられるとあって、住宅の購入を検討し始めた方も多いと思います。しかしこれは、今年購入した物件に限り、ローンの10年後の残高が5000万円以上になる場合に、10年間で最大500万円控除されるということ。つまり、かなり高額な物件を購入された方の場合の控除額です。実際には、だいたいローン額1000万円に対して、50万円ほどの控除をイメージされるとよいかと思います。また、長期優良住宅へのリフォーム費用に関する控除も気になるところです。しかし、マンションでは、隣の部屋の暖房の影響で、戸建てと比べて4割も省エネになっています。機械にすべて頼るだけではなく、通風や日照を利用した住まいづくりをする方が、省エネになり、節約にもなると思います。住みよい暮らしのためには、ライフスタイルに合う住まいづくりが必要です。次回は、単に新しいものを追うのではなく、住みよい街にある管理の行き届いたマンションを探すのも大切なこと。次回はその見極め方をお話ししましょう。

mr partner No.252掲載(2009年9月)

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第2回 2009年7月
21世紀の今だから見直される和建築、「引き戸」の魅力

ちょっと前まで、どちらかと言えばドアに人気が押されがちだった「引き戸」。しかし、ライフスタイルの変化や技術革新の影響で、いまやドアよりも便利という見方が強いようです。というのも引き戸は、ある時は壁、ある時は戸になり、使わない時は外して収納することもできる、いわば「スライディングウォール」。空間を自由に区切ったり繋げたりする特性を持っているのです。例えば、部屋を広く使いたい時は引き戸を外し、書斎や子供部屋が欲しい時は、引き戸で区切るという、フレキシブルな生活空間を造ってくれるのです。最近は、暖房設備も発達しているので、部屋を広く使っても寒くないし、衝撃や騒音を出さない引き戸も造れるので、マンションなどでも使い勝手の良い「引き戸」として活躍します。高齢者の方も、開け閉めが楽なので、老人ホームにも良いでしょう。ドアか引き戸、その選択でも、ライフスタイルは大きく変わります。洋風な住まいに憧れていた方も、一度「引き戸」が造る「あいまいな空間」の魅力に触れていただきたいですね。

mr partner No.250掲載(2009年7月)

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第1回 2009年5月
「一緒にいながら一人になれる」子どもとリビングで暮らす、暮らしの新提案

住宅価格の下落や住宅ローン減税によって、賃貸マンションから分譲マンションへの住み替えが大変注目を集めています。しかし、お子さんのいる家庭では、賃貸の方が子どもの成長にあわせた住み替えも便利だし、と住宅の購入に消極的になりがちです。「夫婦が一緒に暮らす時間は、50年。その中で、子育て期間は18年と言われています。何度も住み替え、住宅購入を先延ばしにするのも一つの考えですが、子どもの成長に応じて部屋の使い方を工夫し、フレキシブルなライフスタイルを考えてみてはいかがでしょうか」そう語るのが、『メックecoライフ』の取締役社長、平生進一さん。「最近では、広いリビングで家族と一緒に過ごしながら、それぞれが趣味や仕事などをする『一緒にいながら一人になれる空間づくり』が好まれています」子どもが小さい頃は、広いワンルームとして暮らし、小学生くらいになると子どもがリビングの広いテーブルで勉強し、お父さんがパソコンで仕事をする。そして、また二人暮らしに戻ってゆく――。住まいの新提案は、空間にも環境にも、そして家族にも優しいアイディアから生まれています
※4月12日(日)Fm Fuji「West End Talk」での井形慶子さんとの対談をもとに製作しています。

mr partner No.248掲載(2009年5月)

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